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【ゲスト:砂川信哉さん】舞台 カタシロRebuild 浸蝕10の感想殴り書き

※本記事は、TRPG「カタシロ」及び舞台「カタシロRebuild」「カタシロRebuild 浸蝕」のネタバレを含みますのでご注意ください。

 

どうも、偏食オタクです。

今回の記事は、「カタシロRebuild 浸蝕」をご覧になった方向けの記事となっております。

2/4(金)よりYouTubeでの配信が始まりました「カタシロRebuild 浸蝕」。私は基本、リアルタイムで視聴しております。(仕事の都合上、平日の昼公演はリアタイ視聴できないけど)

「カタシロRebuild 浸蝕」。前回の「カタシロRebuild」から良い所は引き継ぎつつパワーアップして帰ってきていました。という事で、各回の感想を記載していきます。

 

今回私が見たのは、こちら
舞台『カタシロRebuild 侵蝕』10 #カタシロリビルド - YouTube

 

 

カタシロRebuild 浸蝕10の出演者

マコト役:砂川信哉さん

医者役:ハヤシさん

アユム役:白上フブキさん

 

カタシロRebuildとカタシロRebuild 浸蝕の違いについての感想は、こちらの記事に記載しています。

hensyoku-otaku.hatenablog.jp

カタシロRebuild 浸蝕10【砂川信哉さん】回の感想

10回目のゲストは、砂川信哉さんでした。偏食オタクにしては珍しく、知っている方がゲストでした。砂川信哉と言えば、やはりテレビ番組「東大王」に出られていますので、知っている方も多いのではないでしょうか。

実はあんまりテレビを見ていなくて砂川さんを拝見したの久々だったのですが、ちょっと印象違ってびっくりしました。(昔見たときはもっとシュッとしていたような??)でも相変わらず、お顔立ち綺麗で眼福でした。

砂川さんというと、やはり頭が良いという印象が強くて、カタシロRebuildでどんなお話をしていただけるのか、大変楽しみでした。

また、医者役のハヤシさんも東大出身ということで、頭のいい方同士、どんな話が飛び出してくるのか、そんなところも楽しみにしていました。

 

Day1昼

舞台が始まる前のトークで、記憶を失っていても覚えていたたった1つの事を「何者かに命を狙われている」に設定されていて、既に面白かったです。舞台の内容が分からない中で、柔軟に話を広げられそうな設定を持ってこられたのかなと感じました。

医者に名前聞かれて「まもる」って言ったの、びっくりしました(笑)
医者が「どっちだ」って言ってて笑っちゃいました。意図的な事なのか、素で間違えたのかわからなかったけど、面白かったです。(ちなみに、ディズムチャンネルのメンバー限定で観れるアフタートークで、どちらだったのかわかります)

脳の検査の時に、医者が言っていた「脳をいじる」という言葉が、伏線にもなっていて面白かったです。

そして、砂川さんはかなり疑っている様子で「脳をいじっている」という医者の言葉にもしっかり反応していて鋭いなと思いました。うまく伏線を張る医者と、その言葉をしっかり拾う砂川さん、この時点で、頭脳戦というか、頭の回転の速い者同士の掛け合いだ、と感じました。

砂川さんが、ちゃんと治してくれるのか、と聞いた時に医者が言った「以前と同じ生活ができるように帰してあげよう」って言い方が悪い。言葉の綾~!!!!

囚人のジレンマでは、医者が自白を選んだ理由が合理性と言っていて意外でした。ディズムさんの場合、医者の自白の理由は、自分の罪を自白したいというのが根底にあるけれど、ハヤシさんは合理性なんですね!!!医者役やる人で細かい設定が変化する所もこの舞台の面白い所です。

砂川さんも医者と同じ考えで自白という事で、合理的だなと思いました。

医者に、「相談できる状況だったらどうだろう?」と聞かれた時に、相談(お互い黙秘する)することにより、自分が裏切ればより罪が軽くなる(0年になる)という話をされていて、めちゃめちゃ面白かったです。今までのカタシロリビルドでこの視点の話はなかった気がします。合理的かつ心理的な内容も含まれるような意見でとても興味深かったです。

 

探索パートで砂川さんが言っていた「明らかにこれは、脳の手術には使わないようなものばっかり」のセリフを聞いてリアルINT高ぇって思いました。言い切る辺り、知識から来ている発言のように感じました。なんでも知ってそう。

 

Day1夜

最初は砂川さんもアユムちゃんも敬語同士で、初々しいなあって思いました。フブキちゃん演じるアユムちゃんは、おとなしい女の子って感じで可愛いかったです。

砂川さんバリバリ情報収集モードでちょっと警戒気味だったけど、フブキちゃんが敬語からタメ語に使い変える事で、砂川さんも自然にタメ語になってたのがすごく良かったです。フブキちゃん上手。

話しているうちに、情報収集だけじゃなくてお話モードにもなってくれる砂川さん優しいなーって思いました。

勉強の話に持ち込むフブキちゃんめっちゃ上手でした。自然な流れで話持っていくのがうまかったです。砂川さんともその話で打ち解けていってるように感じました。流石です。ナチュラルに自分に情を移していっててホントにすごかった。家庭教師の約束もすごい良かったです。

 

Day2昼

工具の話になって、医者が「手術台の立て付けが悪かったんだ」とうまい言い訳したのに、97、98の数値を無理やり血圧で押し通したの面白かったです。突然のパワープレイ(笑)

テセウスの船の話では、まず「同じってなんだ」という話から始まったのが興味深かったです。まず基準を何にするのか、を整理してくれるので、聞いている側としてもすごくわかりやすかったです。

一定の値・基準を超えているかどうか、基準がどこかという話は興味深かったです。「観測するスケールの話」という言葉はすごく納得しました。頭のいい人・知識のある人の説明ってすごくわかりやすい。

「僕の目で見て、違いが判別できなければ同じ」は、単純にテセウスの船の意見としても面白いけど、カタシロというお話においてもすごく面白かったです。医者はこの言葉聞いたらニヤニヤしちゃうよね(笑)

細胞の話もしっかり出てくるのは流石です。いろんな話が出てくる上に、全ての説明が分かりやすい。楽しく話が聞けました。

老朽化したパーツを組みなおした物は同一なのか、という話で砂川さんの解説がとても論理的かつ分かりやすくてすごかったです。

最初のテセウスの船・・・A
老朽化したパーツで組んだ船・・・B
パーツがすべて変わった船・・・C
A=B、A=CだからB=Cは、めっちゃ分かりやすいです。すごい。アドリブですらっとこの話でてくるのかー。すごすぎるなぁ。

そして、記憶が戻ってないことをすごく疑っている砂川さん良かったです。医者と対立している感じがして、ちょっとピリいてるのが良かったです。


探索パートは、サラっと見て回る感じで、進行スムーズだったのが良かったです。

Day2夜

フブキちゃん、探索パートを間延びさせないタイミングで砂川さんに声かけてて、うまいなって思いました。

アユムちゃんのお父さんの誕生日11月だったんだね(笑)

砂川さん速攻でセキュリティボックス開けてて、流石でした。あとアユムちゃんの「私の誕生日で鍵かけないでよ~」は可愛いかったです。

銃にびっくりしすぎて「それってほほ本物じゃないですよね?!」って敬語になっちゃうアユムちゃん可愛いかった。

パパと銃で遊んでたアユムちゃんの話が可愛いのと、パパをめちゃ疑っている砂川さんちょっと面白かったです。

その後のアユムちゃん(フブキちゃんの)パパが娘助けたいのは本当って事を伝えるムーブがものすごかったです。

事故の夢を見る話から、パパが助けてくれたに持っていくのすごすぎました。
事故の様子を砂川さんが聞いた時のアユムちゃんの演技がすごすぎました。普通に悲しくなったわ...

アユムちゃんに将来の夢を聞かれて、砂川さんが答えた「せっかく生まれたからには、人を喜ばせたい」は素晴らしすぎる。志高い人本当に尊敬します。

アユムちゃんと打ち解けて話し方も柔らかくなってる砂川さんめっちゃ良かったです。最初はかなり警戒モードで心配だったけど、ちゃんと仲良くなってて砂川さんもアユムちゃんもめっちゃ良かったです。

 

Day3昼

セキュリティボックスについて「開けてくださいって言ってるようなもんです」って砂川さんが言ったのは笑っちゃいました。おっしゃる通りです。

砂川さんの「記憶を消したりだとか、新たに別の記憶を植えつけたりすることは出来るんですか?」は面白いセリフでした。インセプションみたいだね。

銃の話で、医者がまたアユムと遊びたいと思ってしまっていると話した時に、砂川さんが「そんなものを開けてしまって、すみませんでした」と言ったのも面白かったし、その後に医者が間髪入れずに「本当だよ!!!君!!!」と言ったのも面白かったです。どの口が言うねん(笑)

医者が「善良な医者」とか言っちゃうのも笑っちゃいました。この人、狂ってるな...(笑)

臓器くじの話で、トロッコ問題が出てきたのは流石でした。またその話を出したうえで、「くじ」に着目しているのが興味深かったです。

「死にたいと思っている人もいる」「生きる方がより苦痛になる人もいる」「この国ではそういう人を安楽死させることは認められていない」という言葉はすごく刺さりました。私は今そういう状況にはないですが、そういう状況の人がいることも事実で、安楽死の是非について考えたりすることもあったので、この言葉には色々考えさせられました。

提供意思がある人からであればいいが、くじは反対という意見はとても共感できました。よりよい案を常に考えられる人なのかなと思いました。

ロッコ問題・トロッコ派生問題もあって、盛沢山で面白かったです。トロッコ問題の場合、レバー操作なので間接的殺人でトロッコ派生問題の場合、自分の手で突き落とすので直接的殺人になる。どちらの場合も砂川さんは多数を助けるという回答で、かなり合理的な方だなと思いました。確かにどちらも一緒なんだけど、私自身の考えだと直接的な殺人にはかなり抵抗がある気がします。

「突き落として僕が捕まるなら臓器提供します」というセリフは一言ながら重み・深さを感じました。今までの話では砂川さんの合理性がかなり強く見えましたが、このセリフで自己犠牲的な部分も感じられて、すごくよかったです。

話が一通り終わった後に医者が言った「もう体は問題ないだろう?」が怖かったです。医者が軽く言うのが余計に怖かったです。(大丈夫そうだし、その身体でいいでしょ?って暗に言われてる感じがした)

隣の病室へ

フブキちゃんここでも、早めに砂川さんに話しかけていてナイスでした。舞台進行が上手すぎる。すごいです!!

アユムちゃん、「ちょっと、変なお父さんだけども」って言っちゃうんだね(笑)アユムちゃん可愛すぎて、パパ変な時あるんだろうなあ(笑)

アユムちゃんが、「あの、こっそり、私のお部屋に遊びに来てくれないかな」って言うのもめっちゃナイスでした。可愛いし誘導もすごく上手!!!

隣の病室に入ってから、砂川さんしっかりアユムちゃんの近くまで行ってくれてて良かったです。けっこう冷静でしたね。

扉開けに行って、目の前の医者に驚く砂川さんかわいい。でも、そりゃびっくりするよね。1番ホラーかもしれない。

医者の「アユム、だめじゃないか~」がめっちゃ良かったです。ちゃんとパパやってるじゃーんって思いました(笑)

アユムちゃんが眠らされる時に駄々こねてるのめっちゃ可愛いかったです。

アユムとマコト言い間違えっちゃったハヤシさんおっちょこちょい。そして砂川さんナイスフォローでした。ナチュラルに聞き直して修正させたのすばらしかったです。舞台経験者なのかな?

医者の「アユムにとって、最高の身体さ」って表現良かったです。そう言われるとアユムちゃんを助けたいって感情に引っ張られやすい気がします。

砂川さんの「僕は人為的に、こういう状況にさせられたんですか?」という質問良かったです。鋭いのと、どんな理由・経緯でこうなっているのか、ちゃんと知る姿勢があったのがとても好感を持てました。知るべき事をちゃんと知ったうえで判断したい人なんだろうなぁ...

電気銃はアユムちゃんと遊んでたおもちゃを改造したんだね。それ親として良心痛まないのか...?思い出の品でそんな物騒な事やってていいのかとも思ったけど、医者の決意がそこに現れているのかもしれないですね...

テセウスの船で話していた、見分けはつかない事がここで回収されるのすごくいいです。アドリブなのに、こうやって伏線が回収されていくのが本当にすごい。

「なぜ私は、最後の最後に君に選択肢を与えてしまったのだろうか」と嘆く医者のセリフがすごくよかったです。ただ、何を今さら倫理に傾いているのかと思ったけど(笑)実際の所、倫理というより罪悪感が医者の中で大きかったのではないかなと思いました。

「あなたが僕の脳をちゃんと元の身体に戻してくれる保証は無いですよね」のセリフは鳥肌が立ちました。囚人のジレンマの伏線回収。すごすぎます。脚本ありの話でも、こんな綺麗な伏線回収なかなか無いぞ...

医者の「私は、何としてもアユムを元に戻してやりたい」というセリフは、ちょっと医者の狂った一面が垣間見えた気がしました。どんな身体であれ、アユムちゃんに与えてあげればそれで元通り。とにかくアユムちゃんに身体を与えてあげることが使命になっちゃっているんだろうな...

砂川さんの
「ここであなたの言う事を聞かない方がリスクが大きい」
「僕は記憶さえ戻ればいいので」
「アユムちゃんを助けるために犠牲になる必要もない」
は、ものすごく論理的で、この論理に基づいて、身体を譲ってもいいと言うのが清々しかったです。

より最善を招くために身体を譲る、臓器くじ・トロッコ問題にも通じる話で、本当に最初から最後まで全てが繋がっているなと思いました。ここまで綺麗に全てが繋がったカタシロは他に無いと思います。

最後の「いやー。くじっちゅうもんは怖いねえ」というセリフはちょっと笑ってしまいました。全くもってその通り(笑)あれだけ論理的に話していた人が言う事で深さが出てるなと思いました。

カタシロRebuild 浸蝕10【砂川信哉さん】回のまとめ

とにかく、隣の病室に行ってからのお話が素晴らしかったです。囚人のジレンマテセウスの船・臓器くじ(トロッコ問題)の話が全て回収されていき、論理的に結論を導き出す。最初から最後まで一貫性があり、見ていて清々しいカタシロでした。また、話の1つ1つが分かりやすくて、砂川さんの考え方が視聴者にもしっかり伝わる所も良かったです。見る前は、頭のいい人同士、小難しい話も出てくるのかなと思っていましたが、全くそんなことは無く、むしろ見やすかったです。あと、フブキちゃんの舞台進行が上手すぎてそこもよかったです。間延びしないスムーズな進行と、分かりやすく論理的な話が紡がれていく様子が素晴らしい公演でした。